脳梗塞からの復帰

動脈硬化で再々入院

退院から二日後に再び救急車を呼ぶことになった。今度は足が本格的に痛み出したのだ。

夜中にビール飲んだらしい。以前は、糖尿病で一日1400キロカロリーで食事制限されてるのに1個110キロカロあるパンを夜中に7個も食べてた。恐らくこれも問題だろう。

血管が細くなってるので治療施設の整った病院に転院して、手術を受けるかもしれない。検査するそうだ。またカテーテルを入れるのだろうか。また脳梗塞になるのかと不安になる。C病院にいたときは命に関わるから手術は出来ないと聞かされていた。


D病院に転院したと母から電話。腿の血管が詰まっていて、脹ら脛の細い血管が助けていたがそれも詰まって痛み出したそうだ。足の色が変わってきている。脳細胞は筋肉で出来ていないので血が巡らなくても腐らないが、足は筋肉がついているので血が来ないと腐ってしまう。放っておいたら体全体が腐るそうだ。

3つ方法があるが、手術とカテーテルは血管が細いから無理。2週間血液をさらさらにする薬を入れて様子を見るそうだ。それでもダメなら最後の手段で足切断する。腿の血管が詰まっててそこから心臓や脳に飛ぶ怖れがある。糖尿も悪さをするらしい。やはりパンの食べ過ぎとビールが原因か。


病院へ見舞いに。父はナースセンター隣の病室に寝ていた。腿にある血栓が脳か心臓に飛べば死んでしまう、いつ最悪の事態になってもおかしくない神のみぞ知る病状だが、足の痛みはすっかり消えたようでそこそこ元気そうだった。

「あんなにパンたくさん食べるからや」「夜寝る前に食べたらアカンで」「もう少しで死ぬところやったんやから」「体ボロボロ?」「もうそんなに体丈夫やないんやから」「食生活さえ気をつけてたら大丈夫やで」それとなくきつく諭す。落ち込んだのが表情に出ている。「体の心配でもしてるの?」と聞いたら、迷ったように硬く目を瞑りうんと頷いた。3時頃に病室を後にしようとすると看護婦が入ってきて、「○○さん、足痛いんですか?」と聞いたら頷く、「じゃあ痛み止めのお薬飲んでくださいね」と看護婦が錠剤を渡す。また痛いのかと心配になって聞いたが、そんなに大きな痛みではないとのことでそのまま帰った。

2週間ほどで退院。