脳梗塞からの復帰

入院15日目 重湯から糖尿病食になる

8階のフロアを出て廊下を行くと、車椅子に座ってる見慣れた寝間着の後ろ姿が。側には昨日のリハビリの先生がついている。

こんにちわぁ、と愛想良く挨拶され、こちらもこんにちわぁ、と自然に愛想が良くなる。

「もうねえ、自分で片手で車椅子動かしてるんですよ」
「えぇ、えぇ、そうですよねえ」
「今の状態でね、片手で車椅子を運転できるっていうのはホント難しいことなんですけどね、もう凄いですね、動く方の足でちゃんと舵取りもやって」
父が一人で車椅子を動かしているのをふたりで付き添う。

病室の廊下をぐるっと回って、病室に戻り、「あ、まだ乗っていた方がいいかな。じゃあ、看護婦さんに伝えておきますので、ベッドに戻すときは看護婦さんを呼んでください」
ということで、テレビ見る?と訊いたら、うん、と頷くので、休憩室まで押していった。

夕食はオムレツと、三部粥、ツナと野菜の盛り合わせだった。
「凄い豪勢やん!」
「ホンマ凄いなあ。卵なんて食べて大丈夫なん?」と叔母が聞く。
父は頓着なく食べていく。